ペットポータルがオンラインで有料購読している雑誌に、Animal Pharm News - Homeという世界の動物の健康に関する情報や動物用医薬品企業の動向を提供しているものがあります。
そこからの引用ですが、国際獣疫局(OIE: Office International des Epizooties)によれば、今回の豚インフルエンザが豚肉から人に感染したという証拠(エビデンス)は全くないとのことです。
また、豚インフルエンザといいながら、豚から分離されてもいません。
それゆえ、この疾病を豚インフルエンザと名づけることに正当性はありません。過去に、動物起源の人のインフルエンザの流行があり、それは地理的な発生地に応じて名づけてこられました。例えば、スペイン風邪や香港型インフルエンザなどです。そのため、今回も、「北米インフルエンザ」と呼ぶ方が(過去にならって)論理的でしょう。(訳:ペットポータル)
Animal Pharm News - There is no evidence that swine flu is transmitted by food - OIE
昨日付の日経新聞では、
「スペイン風邪も、実は、流行の発端は米国だったと今では考えられている。米軍の進軍とともに欧州に運ばれ、世界へ広がった。なぜスペイン風邪の名がついたのか。主要国は自国の弱みを知られまいと病の情報を伏せた。中立国だったスペインでは大流行が比較的自由に報道されたため、思わぬ汚名を着せられたのだという。」(出典:日本経済新聞 4月27日 春秋)
今回は、豚に汚名が着せられてしまいました。
SARSのときも、発表が遅れて被害が広がりました。
今回も、メキシコからの情報公開は遅れたように個人的には思います。
以下は今回のH1N1インフルエンザの感染者(疑いを含む)を示した地図です。
View H1N1 Swine Flu in a larger map
ここで重要なことは、このような世界的な危険に対しては、徹底的に国境を越えて情報を共有することです。
どこから起こってもおかしくない、新型インフルエンザの脅威に対して、一国の担当官の判断が被害を大きくするということはあってはいけないと思います。
豚インフルエンザという呼び方も、改めて、北米インフルエンザと呼びましょう。
WHOが警戒フェーズを「3」から「4」に引き上げたのを受けて、「新型インフルエンザ」と呼称が変わりました。この発生が落ち着いたときに、「新型」からまた別の名前に呼称が変わるのでしょうね。(4月28日)
■ペットポータル■: 犬のブルセラ症で経過を紹介していました大阪府ブルセラ病感染犬等救援本部で、行き場を失った111頭の犬の内、第4回目の血液検査でブルセラ病が陰性と判定された犬について、無償譲渡が行われるとのことです。
ブルセラ病陰性犬の新しい飼主さがしについて ←大阪府ブルセラ病感染犬等救援本部のページ
1 飼育管理中の犬 111頭の成犬(仔犬はいません)
(大型犬 35頭 中型犬34頭 小型犬 42頭)グレートピレニーズ(5) シェットランドシープドック(2) ミニチュアダックス(22)
バーニーズマウンテンドッグ(4) ビーグル(3) トイプードル(2)
ゴールデンレトリバー(7) ウエルシュコーギー(7) マルチーズ(3)
エアデールテリア(4) ボーダーコリー(7) チワワ(9)
ラブラドールレトリバー(15) 雑種(3) ヨークシャテリア(5)
ジャックラッセルテリア(5) パピヨン(1) パグ(4) ボストンテリア(1)
フレンチブルドッグ(1) ワイヤーフォックステリア(1)
(犬の性別、毛色等の詳細につきましては後日掲載予定です)2 ブルセラ病の検査 採血による4回の検査を実施
(検査結果は6月中旬に判明の予定)3 譲渡対象となる犬 111頭のうち4回のブルセラ病の検査で陰性と判定され、救援本部が譲渡可能と判断した犬
※(社)大阪府獣医師会、(社)大阪市獣医師会の協力により、全頭に不妊去勢手術を実施4 新しい飼主の募集 平成19年6月15日~同月22日(申込受付)
(終生飼育が可能な方)5 申込書の配布等 平成19年6月7日から(予定)
(府ホームページ、各府民情報プラザなどを予定)
大阪府ブルセラ病感染犬等救援本部:
大阪府]、社団法人社団法人日本動物福祉協会、社団法人日本愛玩動物協会、社団法人社団法人大阪府獣医師会、社団法人 大阪市獣医師会
今年になって、宮崎県の2ヵ所で鳥インフルエンザの発生がみられ、そして今日、岡山県でも鶏が22羽死亡し、ここでも鳥インフルエンザではないかと考えられています。早速、簡易テストが行われ、その後、確定診断も行われると予測します。
来週も鳥インフルエンザについて、いろいろ論じられることでしょうが、TVをご覧になる場合でも、新聞の記事を読まれる場合でも、いつも以下の2つの視点の、どちらでその記事が書かれているかを考えて、観るあるいは読まれると良いと思います。
その視点は:
1.人が食べる食品(鶏肉・卵)の安全性/危険性の観点
2.鳥→人→人に感染する新型インフルエンザへの変化の危険性/大流行(パンデミック)の観点
の2つです。
この2つを、混同して論じている記事を多く見かけます。そして、その記事によって、一般の人々が不安に感じたりすることにつながっているのでは、と感じます。
1の食品としての鶏肉・卵の安全性については、鳥インフルエンザの発生に関する食品安全委員会委員長談話にあるように、鶏肉・鶏卵は安全と考えられます。
食品安全委員会:鳥インフルエンザの発生に関する食品安全委員会委員長談話
また、農林水産省および独立行政法人動物衛生研究所でもQ&A形式で述べられています。
農林水産省:鳥インフルエンザについて知りたい方へ
動衛研:鳥インフルエンザ Q&A
その点で考えると、私たち自身が冷静に対処すれば、宮崎県の新知事が心配されているような風評被害はほとんどないと思います。
2の新型インフルエンザが大流行するのではないか、という視点については、確かに危機感は必要です。
今はまだ鳥→鳥の感染が主ですが、もし鳥インフルエンザが人にも感染しやすい型に変化した場合、日本では2,500万人が感染すると考えられています。
厚生労働省:新型インフルエンザ対策関連情報
しかし、日本では鳥インフルエンザの発生があると、その農場の鶏の全羽処分など、厳正な対策が行われるため、日本で鳥→人の感染がにわかに起こるとは考えづらいと思われます。ですから、今後、宮崎、岡山(ここは未確定ですが)以外の地域で鳥インフルエンザが発生したとしても、いたずらに騒ぐ必要はないとペットポータルは考えます。
鳥インフルエンザが変化した新型インフルエンザは、海外で鳥→人→人または鳥→豚→人の経路で感染したインフルエンザ患者の方が、外国から日本に飛行機や船などで入って来ることから生じるのでは、と想定されています。
しかし、その場合も、流行する国が先にあると考えられ、日本に住む人々が準備をする期間は十分にあるでしょう。
Q7. 新型インフルエンザに感染しないようにするにはどうしたらよいのですか?
A7.インフルエンザの予防法は、一般に①充分に睡眠、栄養を取り体力を維持しておくこと、②湿度を保つこと(50%程度)、③帰宅時にうがい、手洗いをすること、④マスクをすること、⑤人ごみを避けることです。新型インフルエンザが発生した場合、⑥新型インフルエンザの流行地への旅行を控えることなどが加わります。( 東京都福祉保健局健康安全室感染症対策課)
国や地方でも、以下のように対策を講じています。まず、我々としては、上記の一般的なインフルエンザの予防法を常日頃から実践することが重要です。
東京都福祉保健局:新型インフルエンザ対策
薬のことなら薬事日報ウェブサイト - 新型インフルエンザでガイドライン案‐感染拡大防止が柱
日本医師会:インフルエンザQ&A【医療従事者の方のために】(H.16)
日本医師会:インフルエンザQ&A(H.17)【一般の方々のために】
大阪府和泉市の繁殖販売業者が飼育していた犬がブルセラ症に集団感染(257頭中118頭)していた問題を受けて、ペットポータルでは犬のブルセラ症について調べました。
イヌブルセラ症 動物からヒトにうつるブルセラ症のうち、イヌブルセラ症は最も軽症とされる。わが国には1970年頃、輸入された繁殖犬によって持ち込まれたと考えられる。病原体:イヌブルセラ菌(Brucella canis)。
保菌動物となる愛玩動物: イヌ
愛玩動物における発生状況:
家庭で飼育されているイヌにおける感染率は明らかではないが、動物愛護センター等に保護されたイヌの調査結果によると数%程度が過去に感染したことを示す抗体を保有している。イヌからイヌヘは交尾等によって伝播し、時としてイヌの繁殖施設において集団発生がみられる。
このような繁殖施設からペットショッブを経て保菌犬が購入される可能性がある。患者発生状況:
家畜由来ブルセラ菌(感染症法に基づく4類感染症)に感染したことが確認される患者はきわめてまれである、中でもイヌブルセラ症の症状は軽い場合が多く、感染を自覚しない感染者がどのくらいいるのかは不明である。イヌと濃密な接触をすることの多い獣医師に抗体陽性者が散見されるが、この場合も抗体検査によって感染に気づくことがほとんどである。愛玩動物から人への伝播:
イヌブルセラ菌は、尿や精液、感染大が流産した場合は流産胎児や汚物に排泄されることが知られている。このため、分娩の介助や死流産した胎児を取り扱うことによって感染する可能性がある。原因菌が傷口や粘膜から侵入したり経ロ的に侵入することにより感染する。臨床像と治療:
潜伏期間は通常1-3週間で、その後、発熱、発汗、悪寒、倦怠感、頭痛などのカゼ様症状を呈することがある。しかしこの菌はヒトに対しては病原性が弱く、発症することはまれである。
発症した場合は他のブルセラ属菌感染の場合と同様に抗生物質を用いた治療が行われる。愛玩動物の衛生管理と人への感染予防:
動物用、人用ともにワクチンはない。
イヌの購入に当たっては、死流産の発生がなく、生まれた子犬の発育が良好な信頼のおける繁殖所やペットショップを利用する。愛護センター等から入手する場合にはブルセラ感染の心配のない動物であることを確認し、愛護センターも検査体制を確立することが望ましい。
飼育に当たっては、健康不良犬との接触を制限する、健康不良犬との接触を避けるため放し飼いを行わない、などが必要である。
また、その犬のブルセラ症の集団感染した問題を論じた記事を時系列に取り上げ、ペットポータルで要約を引用して、整理します。
大阪府では、保護している犬の治療後に譲渡先を探すとのことですが、完治して保菌していないことを確認するなど、まだ時間がかかりそうです。
2月8日追記 陽性犬は、安楽死することが決められたようです。ワンちゃん達には何の罪もなく、本当にかわいそうですが、大阪府の救援本部の決断にしても苦渋の決断だったと思います。陰性犬については、抗生物質の数週間にわたる投与後、再検査の結果、最終的に陰性であることを確認するとのことです。その後、個別管理をしてさらに6週間投薬し、その間に不妊・去勢手術を行い、譲渡していくとのことです。とても大変なことと存じますが、ペットポータルとしては、この活動がうまくいくよう祈っております
5月14日追記 以下のファイルが公表されています。
Download file
ワンちゃん達のご冥福を祈るとともに、このような痛ましいことが起こらないことを祈っています。
また、陰性のワンちゃん達それぞれに、ふさわしい飼い主さんが見つかることを祈念致します。
大阪府ブルセラ病感染犬等救援本部
(ブルセラ病感染犬等の取扱方針について )
2007年2月7日:ブルセラ症の犬116匹、安楽死へ 愛護団体は反発
大阪府和泉市の繁殖業者が飼育していた約260匹の犬の一部が流産などを繰り返す「ブルセラ症」に集団感染した問題で、府や獣医師らでつくる救援本部は7日、検査で感染が確認された116匹を安楽死させる方針を決めた。同本部は「治療しても完治せず、感染拡大のおそれ…
2007年1月18日:飼育犬の118匹に陽性反応、ブルセラ症
大阪府は18日、検査した257匹のうち118匹に陽性反応が出たと発表した。来週中にも獣医師会などと救援本部を設置、今後の飼育や引受先を協議する。(日刊スポーツ)
2007年1月18日:ブルセラ症犬、118匹陽性 大阪府、治療方法など検討
府は来週にも獣医師会などと「救援本部」を組織し、飼育や治療、新しい飼い主への譲渡などの方法を検討するという。(asahi.com)
2007年1月15日:ブルセラ症の犬、大阪府が一時引き取りへ
府は15日、感染犬を含むすべての飼育犬を一時的に引き取ることを決めた。検査や治療を施し、動物愛護団体の協力を得て引き取り手を探す方針。「感染症で数も多く、民間より行政が管理した方が適切と考え、異例の措置をとった」(府動物愛護畜産課)という。(asahi.com)
2007年1月10日:犬が「ブルセラ症」集団感染か 大阪府が検査へ
診断結果を受け、業者は感染した犬を隔離していたが、隔離方法が不十分だったために感染が拡大している可能性があるという。業者は今月6日に犬の所有権を放棄しており、現在、犬の世話は和歌山県の動物愛護団体「ワンライフ」が行っている。(産経Web)
2007年1月10日:犬がブルセラ症集団感染か
業者が犬を虐待しているとの通報があり、府が昨年12月下旬に立ち入り検査。虐待はなかったが、ブルセラ症感染について説明したという。(日刊スポーツ)
人に感染した場合の治療法などは、「メルクマニュアル第17判」で調べられます。■ペットポータル■でも、メインページの右側バーにあるリンクメルクマニュアル 第17版 日本語版で調べられます。
2003年に静岡県の犬飼育施設でブルセラ症が集団感染があった際の調査報告は以下のリンクからご覧下さい。
健康危機情報 静岡県内のイヌ繁殖施設におけるイヌブルセラ症の流行について
バイエル メディカル株式会社 動物用薬品事業部では、人と動物の共通感染症(ズーノーシス、zoonosis、人獣共通伝染病)について、情報提供をしております。
ズーノーシス大事典|バイエル メディカル株式会社 動物用薬品事業部
一般的に、獣医療では動物側での症状などが語られることが多いのですが、このサイトでは、人のズーノーシスの症例にスポットをあてて、医師、獣医師の先生方に取材していることが特長と言えます。
正しく対処すれば、恐れる必要はありませんので、まずは正しい知識をもつことが重要です。
犬猫のワクチンの追加接種は3年に一度で良いのではないか、というアメリカやヨーロッパでの議論を受けて、日本のペット医療においても、犬と猫のワクチン接種について、何年も議論が続けられてきています。
議論の内容は大きく分けて3つに分けられると思います。
(1)免疫の成立期間や持続期間に関する疑問に基づくもの
(2)ワクチン接種の副作用(副反応)に関するもの
(3)日本と海外の違いに基づくもの
但し、大事なことが忘れられていないでしょうか?議論は科学的な根拠(エビデンス)に基づいて行われなければなりません。日本での状況を踏まえた上での議論になっているのかということです。そして、海外で行われている議論を日本にそのまま持ち込むことは危険を伴うということです。 論点によっては、欧米においてもまだ根拠が不十分で結論が出ていないものも、数報の論文に基づいて、考え方のみが日本に持ち込まれている場合があります。
これらに対して、日本をはじめ海外でも活躍されている、日本有数のベテリナリー(獣医療)コンサルタントの秦敦朗先生が、アニマルメディア社の小動物臨床家向け月刊誌InfoVets インフォベッツ 2005年2月号54~57頁で非常に興味深い論説を書かれておられますので、著者の許可を得て転載いたします。
この論説は、「海外の小動物獣医師事情 from UK ~最近の英国における犬用ワクチン接種論争~」と題するもので、
「英国で市販されているワクチンの接種プログラム」
「ワクチン接種の効用」
「ワクチン接種による危険性」
「免疫の持続期間とブースター効果」
「Burr博士の勧告」
「日本における犬および猫のワクチン使用状況」
の6章節からなります。
その内の最後の「日本における犬および猫のワクチン使用状況」で、秦先生が論述されている通り、日本でのワクチン接種率は、海外に比べて非常に低いレベルに留まっています。狂犬病ワクチンでさえ45%程度であり、厚生労働省が感染蔓延防御に必要とする70%に及びません。
まず、ワクチンのブースター(追加接種)が3年で1回でよいとか、硬結(注射部位で、炎症が生じて結合組織が増殖し、硬化すること)などの副作用が心配で注射しない、と論議する前に、以下で述べられている通り、まず日本での状況について調査して、日本における科学的な根拠と実情に基づいた議論が必要とペットポータルでは考えます。
「日本における犬および猫のワクチン使用状況」筆者は前述のように本誌に米国および英国のワクチン接種プログラムと問題点を紹介してきた。しかしBurrが指摘しているように、日本でも米英とは病気の発生率、病原体保有生物の分布、ワクチン接種率、その他飼育環境が異なるので、他国の接種指針をそのまま受け入れることには問題があると思われる。
日本における最近5年間の犬と猫の飼育頭数と市販されているワクチンの数量を表2、3に示した。
この表で明らかなように、法律で強制されている狂犬病のワクチンですら接種率は45%前後であり、ジステンパーを含む多価ワクチンの接種率はさらに少なく、子犬を除くと成犬の70~80%はほとんど接種されていないと思われる。猫はさらに少なく、子猫に指示どおり2ドース接種するだけの量は市販されていないことから、成猫にはほとんど接種されていないようである。このように集団における免疫率が低いと高病原性ウイルスが輸入される犬、猫、エキゾチック・アニマル、その他の媒体によって国内に持ち込まれた場合には大発生することが懸念される。したがって、外国のようにブースターによるワクチンの過剰接種を論議する以前の問題として、どのようにしてできるだけ多くの動物に基礎免疫を獲得させるかがわが国における喫緊の課題であろう。また日本のコア・ワクチンの対象となる感染症の全国的な疫学的調査と動物の中和抗体価の測定が望まれる。
平成16年11月から狂犬病の侵入防止等の目的で外国から日本に犬等を輸入する場合の検疫制度を改正されました。この中で、マイクロチップの埋め込みが義務づけられています。
今回、全国の獣医師向けに発行されている雑誌「VMA News」(非売品、大日本製薬(株)発行)に次の記事が掲載されています。
獣医師も飼い主の方も読まれておくことで、役立つと思われるので紹介します。
先生! 海外にペットを連れて行きたいのですが、どうしたら良いの?
(PDFファイルで作成されています。読み取りソフトをお持ちでない方は、下記からどうぞ)
Adobe Reader - ダウンロード
ペットポータル関連記事:
■ペットポータル■: 英国で、マイクロチップ埋め込み促進のイベント開催
■ペットポータル■: 輸入犬には狂犬病予防接種とマイクロチップ
■ペットポータル■: 環境省の「家庭動物の終生飼養推進事業」
■ペットポータル■: 新しく子犬を飼ったら、登録を受けましょう。
平成17年2月10日(木)~12日(土)に、新潟県の朱鷺メッセ 新潟コンベンションセンターにて、平成16年度学会年次大会が開催されます。

これは、(社)日本獣医師会、日本産業動物獣医学会、日本小動物獣医学会、日本獣医公衆衛生学会が主催、(社)新潟県獣医師会が共催で、農林水産省・厚生労働省・新潟県などが後援で開催されるものです。
講演や発表の大半は獣医師を対象にしたものですが、市民公開シンポジウムもあります。
中でも、2月4日、国内初の変異型クロイツフェルト・ヤコブ病の発生が認められましたが、その関連のシンポジウムもあります。
シンポジウム(1) 食の安全を脅かす人と動物の共通感染症
2月11日(金・祝) 9:00~12:00 朱鷺メッセ 2F 第Ⅰ会場(スノーホール)
◎座長:品川邦汎先生(岩手大学)、山本茂貴先生(国立衛生研究所)
■人と動物の共通感染症: 国立感染症研究所 山田章雄先生
■BSEとヒト変異型クロイツフェルト・ヤコブ病: (独)医薬品医療機器総合機構 池田正行先生
■わが国におけるE型肝炎: 国立感染症研究所 武田直和先生
■カンピロバクター食中毒の発生とその対応: 岩手大学 品川邦汎先生
【ご参加申込み方法・問い合わせ先】
1.ご参加希望のシンポジウムの番号(複数可)・ご氏名・ご住所・ご職業を記載したハガキ又はFAXを下記までお送り下さい。
〒950-0965 新潟市新光町15-2 県公社総合ビル
(社)新潟県獣医師会 宛
TEL 025-284-9298 FAX 025-281-1368
2. フォームから申し込むことも可能です。
市民公開シンポジウム申込みフォーム
シンポジウムは全部で3つあり、いずれも上記申し込むことが可能です。
シンポジウム(2) 安全・安心の畜産物生産を目指して
―輸入動物に由来する人と動物の共通感染症のリスク管理-
2月11日(金・祝) 13:30~16:30 朱鷺メッセ 2F 第Ⅰ会場(スノーホール)
◎座長:泉對博先生(日本大学)、酒井健夫先生(日本大学)
■国際的な家畜防疫対策と動物に由来する人と動物の共通感染症の制御
―BSEを改めて検証する― : 内閣府食品安全委員会 見上 彪先生
■わが国の輸入動物に由来する人と動物の共通感染症の水際作戦
―わが国のBSE研究体制の現状、新たな挑戦―: (独)動物衛生研究所 横山 隆先生
■畜産物が媒介する動物に由来する人と動物の共通感染症の危険性
―生産現場におけるBSE対策の実際― : 農水省消費・安全局衛生管理課 伏見啓二先生
■動物に由来する人と動物の共通感染症のリスク管理
―わが国におけるBSEのリスク管理の現状と課題― : 東京大学 吉川泰弘先生
シンポジウム(3) トキの保護と野生復帰への取り組み
2月12日(土) 9:00~12:00 朱鷺メッセ 2F 第Ⅰ会場(スノーホール)
◎座長:酒井健夫先生(日本大学)、柳井徳磨先生(岐阜大学)
■トキの飼育繁殖と野生復帰 : 新潟県佐渡トキ保護センター 金子良則先生
■トキの保護ボランティア活動、その現状と方向性:トキの野生復帰連絡協議会 高野 毅先生
■トキの野生復帰を動物学から検証する : 国立科学博物館 遠藤秀紀先生
その他の獣医師向けプログラムは下記のリンクから知ることができます。
H16年次大会(新潟)プログラム
関連ニュース:
■ペットポータル■: BSEの発生に過剰反応は禁物 (牛肉編)
昨年の今頃は日本では鳥インフルエンザが大いに騒がれていましたが、今年はまだ侵入がなく、このまま時が過ぎていってほしいと願っています。
ですが、昨年末12月22日に韓国で鳥インフルエンザ(血清亜型H5N2、弱毒タイプ)の発生を疑う事例について韓国政府から報告があり、また、同じく昨年末に台湾における渡り鳥から鳥インフルエンザウイルス(血清型H5N2、H5N6)が分離されており、再発がないとも限りません。
万が一の再侵入のために、高病原性鳥インフルエンザの発生における国内防疫の強化と徹底が家きんの飼養者の方々や獣医師、医師ら関係者によって行われているところです。
私たちは市民としては一般には防疫には関連はありません。しかし、万が一、再侵入した場合にもパニックを連鎖させないために何かできることがあるのではないでしょうか。
(1)正しい知識を持つ
まずは、動物由来感染症(人獣共通感染症)だけでなく、ヒトからヒトに感染する伝染病についても共通することですが、正しい知識を持つ、ことが重要です。
鳥インフルエンザについての情報は、いろいろなサイトで掲載されていますが、ペットポータルでは次の情報をお勧めします。
国立感染症研究所 感染症情報センター:鳥インフルエンザ Q&A
■鶏肉や鶏卵からの感染の報告はありません。
■野鳥と直接接触する心配がないならば、飼育している鳥は通常通り飼育してさしつかえありません(学校で飼育されている鳥も同様です)。
(2)海外の流行地で不用意に近づかない
鳥インフルエンザの発生地であっても、発生を理由に旅行や出張を自粛する必要はないと思います。
しかし、病鳥へ不用意に接触することは、自分から感染するために近づいているようなものです。
(3)発生現場での報道機関の立ち入り取材の自粛を強く求める
昨年6月に取りまとめられた「高病原性鳥インフルエンザ感染経路究明チーム」の報告書では、国内4例目の発生について、「報道関係者が農場周辺へウイルスを運んだ可能性も否定できない」とされており、発生農場や周辺農場で報道関係者が立ち入った事例が確認されています。
出入り口に「立入禁止」の掲示がされている場合には、私たち自身が立ち入らないことは当然のことですが、他の人々が立ち入ろうとしている場合にも、注意を喚起するなど、心がけるべきと思われます。
関連記事:
8月23日の記事投稿■ペットポータル■: 市民公開講座「人と動物の共通感染症予防対策」で申し上げました通り、北海道大学で開催された日本獣医学会に参加してまいりました。
北海道大学大学院獣医学研究科の高島郁夫教授が、市民公開講座で講演された内容につきまして、飼い主の方々に有用と思われる部分を講演要旨から引用いたします。
こうすれば安心ー自分の健康は自分で守る知識と習慣を身につける
-------------------------引用ここから-------------------------
動物に対する注意事項としては、
(1) 散歩中の糞は必ず持ち帰るかしっかり埋める
(病原体の汚染・拡散の防止)
(2) 糞で汚染された砂場などで遊んだ時も手を洗う
(回虫卵の汚染防止)
(3) 日頃交流のない他の動物と濃厚接触を制限する
(動物間の感染防止)
(4) 生肉を与えない
(動物の経口感染を防ぐ)
(5) 動物の健康状態に変化があるなら動物病院に相談する
(6) 定期的に健康診断を受ける
飼い主が気をつけることとして、
(1) 動物との濃厚な接触(口移しで食物をあげること、動物と同じ布団で寝ること)を避ける
(2) 動物に触ったり、汚物を処理した時は必ず手を洗う
(3) 動物にかまれたら、その部分をよく洗浄・消毒し、症状があらわれたら病院で診療を受ける(パスツレラ症、猫ひっかき病)
(4) 輸入野生動物の、家庭での飼育をやめる(どのような病原体を持っているか不明なため)
-------------------------引用ここまで-------------------------
どれも当たり前のことですが、それが当たり前としてできていないためにペットから病気をもらったり、または人からペットに病気を与えてしまったりすることがあります。
しかし、高島先生もおっしゃっておられるように、「人獣共通感染症はその病原巣動物の習性・行動・履歴、感染症の特徴・うつり方(感染様式)、予防上の注意点などの知識を正しく理解すれば、怖い病気ではありません。」
同じ動物をペットとして長年飼って来られて、どこに行ったか、どんな動物と接したか、何を食べたか、などが分かっていれば、今まで習慣として続けられていて何も問題がないのであれば、別に、その習慣までも変える必要はないのではないかとも言えます。
但し、輸入野生動物にはご注意が必要だと思います。その動物が、数ヶ月前あるいは半年前どのような環境で生活していたか、全然分からないことがほとんどです。
そのような動物に、口移しで食事を与えたりしたら・・・、これは動物の病気をわざわざもらいに行っているようなものであることは容易にお分かりいただけるのではないでしょうか。