April 17, 2005

ズーノーシス大事典

バイエル メディカル株式会社 動物用薬品事業部では、人と動物の共通感染症(ズーノーシス、zoonosis、人獣共通伝染病)について、情報提供をしております。

ズーノーシス大事典|バイエル メディカル株式会社 動物用薬品事業部

一般的に、獣医療では動物側での症状などが語られることが多いのですが、このサイトでは、人のズーノーシスの症例にスポットをあてて、医師、獣医師の先生方に取材していることが特長と言えます。

正しく対処すれば、恐れる必要はありませんので、まずは正しい知識をもつことが重要です。

投稿者 Yuki : 12:00 AM

April 16, 2005

英国でのペットへのマイクロチップの埋め込み状況

先日、英国でidENTICHIPという製品名のマイクロチップを販売しているAnimal care(アニマルケア社)の方と面談する機会がありました。

すでに150万頭の犬猫にマイクロチップが埋め込まれており、現在では毎週7,500頭ずつ、マイクロチップが埋め込まれているとのことです。

日本でも、マイクロチップによるペットの個体識別は行われていますが、まだまだ英国と比較できるほど普及していないのが現状です。

identichip2.JPG"idENTICHIP" Pets are lost without it.

英国では、マイクロチップを埋め込める動物病院が1,400軒以上あります。ということは英国のどの都市でもマイクロチップを埋め込める状況にあるということです。
また、350団体以上の動物愛護団体で、保護された犬猫にマイクロチップが埋められていないかどうかを調べたり、埋め込まれたマイクロチップのコードを読み取れるリーダーが備えられていることを指します。これにより、保護された犬猫が飼主の手元に戻る確率が非常に高くなります。

しかし、残念ながら、日本では各都道府県の動物愛護センターでもマイクロチップリーダーが常備されている施設がまだ少ないということが問題です。
毎年数十万頭の犬猫が保護され、地域によって異なりますが数日間~1週間程度の抑留期間を経て、飼主が見つからなかった場合、その動物は処分されてしまいます。
その際、施設にマイクロチップリーダーが設置されていないということは、折角、飼主が動物病院でマイクロチップを埋め込んでもらっても、コード(番号)を確認できない不幸な犬猫が存在する可能性が否定できないということです。
都道府県の施設ですので、年初に予算が付いていない物品は購入できないという制約がありますが、1台3~4万円の価格でリーダーは購入できるので、早急に常備することが必要だとペットポータルでは考えます。

英国では、動物愛護・福祉施設で、保護された犬猫にマイクロチップが埋め込まれていない場合、マイクロチップを埋め込んで、避妊去勢手術を施して、里親に引き渡すということも行われているとのことです。
英国で最大級の犬の福祉団体であるDogs Trustでは、今年すでに9,190頭の犬にマイクロチップを埋め込み、9,465頭の犬に避妊去勢を行い、2,884頭の犬に里親を見つけたとのことです(以下のリンクから、更新された現在の数値を確認できます)。
Dogs Trust:Microchipping

そういう面で考えると、個体識別の方法としてマイクロチップの有効性をもっと啓発することと並行して、マイクロチップを埋め込める動物病院の増加、愛護センターでのリーダー設置などインフラの整備も重要だと考えられます。

identichip3.JPG

identichip4.JPG

関連リンク:
■ペットポータル■: 犬等の新しい検疫制度とマイクロチップ

■ペットポータル■: 輸入犬には狂犬病予防接種とマイクロチップ

■ペットポータル■: 英国で、マイクロチップ埋め込み促進のイベント開催

投稿者 Yuki : 02:32 PM | コメント (6)

April 15, 2005

日本でも公的に犬猫の狂犬病抗体検査が行われる施設の指定が行われました。

新しい犬猫の検疫制度において、農林水産大臣が指定する検査施設に、財団法人畜産生物科学安全研究所(神奈川県相模原市)RIAS Web Site - 研究所紹介が指定されました。現時点では、日本で唯一指定された検査施設です。

1検体当たり12,000円(消費税等含む)ですが、身体障害者補助犬法第2条に規定する盲導犬、介助犬及び聴導犬の場合は、検査料金が免除されるとのことです。

GW(ゴールデンウィーク)に海外に犬や猫を連れて短期旅行される方もおられると思いますが、短期旅行であっても、海外に犬猫を連れていくときは輸出検疫を、日本に帰国するときは輸入検疫を受けなければなりません。

新制度では、日本に帰国する際、旧制度では14~180日間とされていた到着時の係留期間を12時間以内に短縮されることになりましたが、出国前の飼主側の事前の準備や届出が不備な場合、旧来通り最長180日間の係留が必要となる場合があります。

基本的には、事前に次の事項を行い、必要な書類(各種様式等)を準備することとなります。
1 マイクロチップによる個体識別
2 不活化ワクチンによる複数回(2回以上)の狂犬病予防注射※
3 農林水産大臣が指定する検査機関での狂犬病ウイルスに対する血清中和抗体価の確認

※マイクロチップを装着(個体識別)せずに行った予防注射は、犬猫の輸入検疫における係留期間を短縮するための予防注射と認めることができません。このため、マイクロチップを装着した上で予防注射をして下さい。

よくある質問Q&A(日本から犬、猫の持ち出しについて)

また、マイクロチップの装着、狂犬病予防注射、血清中和抗体検査のための採血については獣医師のみが行えるものであり、また、検査機関への血清送付及び検査結果の証明についても診療施設で行われることが望ましいため、獣医師側の事前の理解も重要です。

獣医師の皆様へ

不明な点があれば、動物検疫所にお問い合わせ下さい。
農林水産省動物検疫所ホームページ

ペットポータル関連記事:
■ペットポータル■: 犬等の新しい検疫制度とマイクロチップ

投稿者 Yuki : 12:17 AM | コメント (44)

April 14, 2005

政策を決める前にもっと議論をつくすべきでは。

■ペットポータル■: 英仏に渡航歴のある人は献血できないの?で心配した通り、献血による血液不足が生じています。

厚生労働省:厚生労働大臣緊急アピール(献血の推進について)

asahi.com: 輸血用血液、全国的に不足 厚労相が献血を緊急アピール††社会

BSE発生の際の全頭検査でも、そうですが、十分な議論が尽くされているのでしょうか?
国民に「安全・安心」をとりあえず訴えるために拙速に政策を実施したために、後で身動きができなくなってしまう。
そんな感じがします(全くの個人的意見ですが)。

投稿者 Yuki : 08:08 AM | コメント (0)

April 13, 2005

2004年JKC登録頭数と飼育頭数から考えること

社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)が毎年発表なさっている登録頭数を経時的にみてみました。
JKC紹介:登録数

1999年から2003年までは順調に対前年5~10%の伸び率で頭数が増えてきましたが、昨年遂に対前年を割り減少に転じました。

JKC1.GIF
JKC2.GIF

但し、これが日本での飼育頭数全体を反映しているものではありません。
ペットフード工業会の調査結果では、2003年の11,137千頭から2004年の12,457千頭へ11.9%も増加しているとのことです。
ちなみに猫の場合は、2003年の8,087千頭から2004年の11,636千頭へ43.9%の大幅増だとのことです。にわかには、信じがたい伸び率です。

話を登録頭数に戻しますと、犬種にも変化が認められます。
ダックスフンド(特に多いのはミニチュアダックス)は、1997年から8年連続で第1位で変わらず、チワワが2001年から4年連続で第2位につけています。
TV CFの影響もあるものと拝察しますが、2003年と2004年とでは第1位と第2位の間で小さな変化が起こっています。ダックスフンドは約12,000頭減りましたが、チワワは約7,000頭増えています。
但し、まだ差が7万9千頭もあるので、順位の逆転は急にはないものと思われます。

JKC2004.GIF

一時期、大人気となったラブラドール・レトリーバー(第9位)やゴールデン・レトリーバー(15位)のような大型犬種は年々順位を下げています。
米国や英国ではラブラドールレトリーバーが第1位を占めている状況とは大きく異なります(但し、執筆当時に調査して知り得たのは2001年の登録頭数です)。
今月のワンテーマ/2001年 JKC&AKC&KC 犬種別年間登録頭数

また、柴犬(11位)や日本スピッツ(33位)、秋田犬(56位)、甲斐犬(58位)、紀州犬(100位)、北海道犬(125位)など国産犬は本当に将来どうなってしまうの?というぐらい減ってしまっています。

また、人気が上位の犬は益々頭数が増えて、どんどん上位の犬種が全体の登録頭数に占める比率が上がっています。
2004年では上位10位までで75%を占め、上位3位までで50%を超えるようになってしまいました。
ここにも、日本の国民性があらわれていると思います。
しかし、上位3位で半分を占めるという状況は、もし流行が去ったらどうなるのだろうと個人的に心配してしまいます。また、一時的なブームで遺伝的に近親な個体同士の繁殖が進められた場合、遺伝病が発現する懸念も考えられます。

もし人気犬種のブームが去っても(流行はいつか下火になるものです)、最後まで愛するペットを飼い続けてくださるようお願いします。

JKC1999.GIF

JKC2000.GIF

JKC2001.GIF

JKC2002.GIF

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投稿者 Yuki : 09:04 PM | コメント (0)