ニューヨークタイムズによれば、米国8州で、犬の新たなインフルエンザが発生し、犬の死亡例も発生しているとのことです。
The New York Times - Breaking News, World News & Multimedia (SEARCH(検索)部分に、canine fluと入力して検索して下さい)
フロリダ州立獣医大学のDr. Cynda Crawfordの調査によれば、最初の発生は2004年1月にフロリダのレーストラックで、競走犬のグレイハウンド24頭が感染し、8頭が死亡したとのことです。これまで、フロリダ州、マサチューセッツ州、アリゾナ州、ウェストバージニア州、ウィスコンシン州、テキサス州、アイオワ州、ニューヨーク州で感染例が確認されているとのことです。
死亡率は1%程度で、子犬や老犬では10%程度になるとしています。
このウイルスは、馬のインフルエンザウイルス H3N8株によく似た特徴をもつことから、馬のインフルエンザウイルスから変異したものと考えられています。しかし、高病原性鳥インフルエンザウイルスのH5N1株や人のインフルエンザウイルス株とは相関性は低いとされており、犬から人への感染の報告はありません。
ひどい咳(せき)が数週間続く症状であるため、ボルデテラ・ブロンキセプチカという細菌から感染するケンネルコフ(犬伝染性喉頭気管炎)と間違えられることもありますが、ケンネルコフで死亡することは非常にまれです。
9月25日に最初の記事が掲載されて、その中で、
It spread most easily where dogs were housed together but that it could also be passed on the street, in dog runs or even by a human transferring it from one dog to another. Kennel workers have carried the virus home with them, she said.(拙訳:それ(インフルエンザウイルス)は犬が複数飼育されているところで最も容易に感染するが、道路やドッグランでも感染する危険性はあるし、人が(靴の裏などにウイルスをつけて)持ち帰って感染させることもある。(実際)犬舎で働く人たちがウイルスを持ち帰ってしまっている、と彼女は述べた。)と記載された影響もあって、一時は10,000頭が死亡したという噂が流れたり、犬をドッグランに連れて行っても良いのかとの問合せが殺到したとのことです。
しかし、その後、大流行は現在のところない、とのことで、ニューヨークでも落ち着きをみせている模様です。
但し、散歩を当分中止しているという飼い主さんや、ドッグランに連れて行っても公共の水飲み場では水を飲ませず、犬用に水を持参する飼い主さんもおられるとのことです。
Dogs Stay in as Rumors Run Free - New York Times
このウイルスに対する犬用のワクチンはまだありませんが、馬のインフルエンザワクチンは開発できていることから、開発も早期にできる見込みとされています。
日本での発生の報告はありませんが、感染した犬の内、80%は症状を示しますが、20%は症状がないため、日本にウイルスが持ち込まれる危険性はゼロではありません。
また、先程のワクチンも、米国で販売認可が下りて、米国で流通ができるようになっても、日本では一部の試験を再試験して、農林水産省で認可を受ける必要があります。それには日本の開発着手から考えても2年はかかるものと推察されます。
そのため、まずは日本へのウイルスの流入・感染した犬の持込を防ぐことが重要となります。
米国から連れて帰った犬が、呼吸困難になるようなひどい咳を繰り返す、鼻汁が出る、41度以上の発熱があるなどの症状が認められたら、かかりつけの動物病院を訪問されるようお勧めいたします。