月1回のフィラリア予防薬が普及するようになって、18年。
飼い主の皆さんは日本では犬糸状虫(フィラリア)成虫寄生率は年々減少していると考えられているかもしれません。しかし、少し古いデータですが、1992年と1999年に発表された日本全国の感染調査の結果を比較すると、感染率(寄生率)は30%を超えており、微増の傾向さえうかがえます。
この結果から、犬3頭の内、1頭はフィラリアにかかっていると考えられます。
ですから、タイトルの質問「フィラリアの感染率は下がっているの?」の答えは、「いいえ」です。
また、4割の犬はフィラリア予防がされておらず、予防状況が不明または予防していても予防が不完全な状態にある犬も3割強います。
この結果から、現在もほぼ横ばいの傾向が続いていると考えると、依然として、犬がフィラリアに感染する危険にある状況は変わっていないと考えられます。
1)日本における犬糸状虫(Dirofilaria immitis)の感染状況 萩尾光美(宮崎大学・家畜外科学教室)、
イタリア-日本 獣医学ジョイントセミナー講演要旨 8-9、2001
2) JSAVA犬糸状虫感染実態調査報告 河村正ら、1993年JSAVA年次大会講演要旨 185-192、1993
心臓に寄生したフィラリアの成虫を駆除する方法としては、手術で成虫を取り出す方法と、薬剤で成虫を殺す方法があります。けれど、どちらの方法も犬に大きな負担がかかることにかわりはありません。
やはり、愛犬の健康を考えれば、予防してあげるに越したことはないと思いますし、予防する以上はきちんと最後まで予防しないと、今まで予防したことがまったく無意味になってしまうことをご理解いただければと思います。
投稿者 Yuki : November 3, 2004 01:42 AM