アニマルメディア社の小動物臨床家向け月刊誌 「INFOVETS」 の2004年6月号に興味深い記事が掲載されていました。
Dr. W. Marvin Mackie, DVMが執筆した「早期不妊手術 ペットの過剰繁殖と70%ルール」という記事です。
これは、■ペットポータル■: 臓器移植で狂犬病感染 米CDCが初確認でも紹介した70%ルールに関連します。
「ほとんどの伝染病の流行を防ぐには、感受性集団(感染する可能性のある集団)のうちの70%が予防接種を受ける必要がある」と19世紀にルイ・パスツール(Louis Pasteur)博士は予測しました。現在でも、この70%ルールの有効性を世界保健機関(WHO)や米国疾病対策センター(CDC)などの世界的な公衆衛生機関が認めています。
"■ペットポータル■: 臓器移植で狂犬病感染 米CDCが初確認より抜粋"
この70%ルールは、1200年代初頭の数学者 レオナルド・フィボナッチ氏(Leonard Fibonacci)が農業生産に関する公式として提唱されたそうです。
元の記事に戻りますと、野良犬・野良猫の発生は、「犬猫の過剰繁殖」という"伝染病"によるものであり、「ペットの不妊手術」はその伝染病を予防する"ワクチン接種"に当たるというものです。
実際に、米国内で1980年代後半に飼い犬の不妊手術普及率が67%に到達した直後から、(捨て犬となって捕獲された)犬の安楽死件数が著しく減少した、という動物管理機関の報告や、飼い猫についても、不妊手術普及率が85%に到達した時点で、安楽死件数が激減したとのことです。
愛するペットに「可哀想」という理由で、不妊去勢手術をせずに、結局、たくさんの子供が生まれて飼えないから捨ててしまう、という行為は、ペットを愛しているからといえるでしょうか。安楽死されてしまうことの方が本当の意味でもっと可哀想だと言えませんか? 最初の「可哀想」という考えが誤っているのではないでしょうか?
この記事でも、「不妊手術はペットの健康および行動学的に有益であるばかりか、過剰繁殖と不本意な安楽死につながる、望まれない妊娠を防ぐワクチン接種と全く同じ行為である」ということを、飼い主の方が認識してもらうことが重要だとしています。
たとえば、Googleで、「去勢 助成 (自分の住んでいる都道府県や市町村名)」という検索語で検索してみてください。
「獣医師広報板」の地方自治体による動物愛護・保護活動リンク集もきっと役立つことでしょう。

都道府県により異なりますが、多くは4,000ー5,000円(10,000円が上限という地域もあります)の助成が得られることがお分かりになるでしょう。
社団法人 日本獣医師会の小動物診療料金の実態調査結果では、去勢・不妊手術では、オス犬の平均料金が約15,000円、メス犬が約24,00円、オス猫が約11,000円、メス猫が約18,000円とのことですから、助成金と組み合わせれば、飼い主さんの負担も減ると存じます。
投稿者 Yuki : July 5, 2004 11:39 PMはじめまして。私たちは、アメリカで臨床していらっしゃる日本人獣医師、西山ゆう子先生のサイト運営と告知活動をボランティアでさせていただいております。西山先生は、不妊去勢について、書籍、セミナー、ホームページで、皆さんに正しく理解していただくために、訴えておられます。動物福祉、愛護にも力を入れておられます。「ドクターゆう子のホームページ」では、
不妊去勢に関しては、動物歳時記のコーナー
愛護関連は、子供でも理解できるように、スライドショー、動画で情報発信しております。
http://www.dryuko.com
より多くの方が正しい理解をし、一匹でも多くの犬猫を救えるように願い運営しております。この場を借りて紹介させてください。宜しくお願いいたします。
Posted by: MIMI : July 25, 2004 11:05 AMMIMI様:
メール有難うございます。
西山ゆう子先生のご活動については、小職も存じ上げており、先生のご著書「小さな命を救いたい ―アメリカに渡った動物のお医者さん―」は、実際に購読して、初回発情前の早期不妊去勢手術の重要性について学び、日本でも啓発できれば、と考えております。
また、エントリー(本文)中で「避妊去勢」とせず、「不妊去勢」と記載させていただいておりますのも、西山先生のご趣旨に賛同してのことです。
MIMI様はボランティアで、西山ゆう子先生のサイト運営と告知活動をされているとのこと、そのような仲間がいらっしゃることを大変うらやましく存じます。
「ドクターゆう子のホームページ」につきましては、改めて、当ペットポータルで紹介させていただきたいと存じます。