October 13, 2001

BSE Q&A

  1. 狂牛病とはどのような病気ですか?
  2. 狂牛病の原因は何ですか?
  3. 狂牛病と口蹄疫は同じですか?
  4. 狂牛病は世界何カ国で発生していますか?
  5. 人間や他の動物に狂牛病と似た病気はありますか?
  6. 狂牛病と新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病は関連がありますか?
  7. 日本でも新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病の発生はありますか?
  8. 狂牛病に関連して、牛の危険な部位はどこですか?
  9. 狂牛病に関連して、乳製品は危険ですか?
  10. 医薬品(医薬部外品を含む)・医療用具・化粧品から、狂牛病が人に感染することはありませんか?

(厚生労働省の狂牛病等に関するQ&Aなどを統合)

  1. 狂牛病とはどのような病気ですか?
    A1. 狂牛病は、牛海綿状脳症 (Bovine Spongiform Encephalopathies)といい、英語名の頭文字を取ってBSEと呼ぶこともあります。牛の脳の組織にスポンジ状(海綿状)の変化を起こし、起立不能(立てなくなる)などの症状を示す悪性の中枢神経系の病気です。
     感染してから発症するまでの潜伏期間は2~8年程度で、発症すると2週間から6ヶ月の経過で、体力を消耗して死亡します。英国では牛の年齢が3~6歳で主に発症しています。臨床症状は、神経過敏、攻撃的あるいは沈うつ状態となり、泌乳量の減少、食欲減退による体重減少、異常な姿勢、麻痺、起立不能などで、最後は死亡します。
     
  2. 狂牛病の原因は何ですか?
    A2. 狂牛病の原因はまだ十分に解明されていませんが、最近、様々な研究結果からもっとも受け入れられつつあるのは、プリオンという通常の細胞たん白が異常化したものを原因とする考え方です。プリオンは細菌やウイルスと異なり、薬剤が効果を示さず、異常化したプリオンは、通常の加熱調理などでは不活化されませんが、135℃で30分加熱すると変性するという学説もあります。
     
  3. 狂牛病と口蹄疫は同じですか?
    A3. 狂牛病はA1で答えたように異常化したプリオンによって発症する悪性の中枢神経系の疾病ですが、口蹄疫は口蹄疫ウイルスによって発症する急性伝染病ですので、両者は同じではありません。口蹄疫は皮膚粘膜における水胞形成を特徴とし、特に口、蹄部(ひづめ)の病変が目立つためにこの病名がつけられました。
     
  4. 狂牛病は世界何カ国で発生していますか?
    A4. 狂牛病は、1986年に英国で発見されて以来14カ国で発生しており、その15カ国目が日本となりました。その他の国は、ベルギー、デンマーク、フランス、ドイツ、アイルランド、イタリア、ルクセンブルク、リヒテンシュタイン、オランダ、北アイルランド、ポルトガル、スペインおよびスイスです。なお、英国から輸入された牛が狂牛病を発症した国もあります。
     
  5. 人間や他の動物に狂牛病と似た病気はありますか?
    A5. 狂牛病と同様に、脳にスポンジ状の変化を起こす十分に解明されていない病気として、動物ではヒツジやヤギのスクレイピー、ミンクの伝達性ミンク脳症、猫のネコ海綿状脳症、シカやエルク(ヘラジカ)の慢性消耗病があります。ヒトでは、クールー病、クロイツフェルト・ヤコブ病(Creutzfeldt-Jakob disease、CJD)、致死性家族性不眠症、新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(variant Creutzfeldt-Jakob disease、vCJD)が報告されています。
     
  6. 狂牛病と新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)は関連がありますか?
    A6. 1996年、英国の海綿状脳症諮問委員会で実施された10名の新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)患者に対する調査の結果、狂牛病とvCJDの間に直接的な科学的証拠はありませんでしたが、患者の発生は1989年に使用禁止された牛の特定の内臓を、禁止前に食べたことに関連があるとしました。
     その後、動物試験において、狂牛病とvCJDの関連に関する研究が進められており、いくつかの試験結果から狂牛病とvCJDは同一の病原体ではないかとされています。このように狂牛病がvCJDの原因であるかないかについて、直接的な確認はされていませんが、動物試験では原因であることを示唆する結果が示されています。
     
  7. 日本でも新変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)の発生はありますか?
    A7. 平成11(1999)年4月に施行された感染症の予防および感染症の患者に対する医療に関する法律に基づいて実施された感染症発生動向調査事業による届出や「特定疾患治療研究事業」による臨床調査個人票を用いた解析では、日本国内においてvCJDは1例も報告されていません。
     
  8. 狂牛病に関連して、牛の危険な部位はどこですか?
    A8. 英国での実験・研究の結果、脳、脊髄、眼および回腸遠位部(小腸の最後の部分)以外のところから狂牛病の感染はなく、牛乳、乳製品からも感染はないとされています。また国際獣疫事務局(OIE)の基準でも、牛肉は危険部位ではないとされています。
     
  9. 狂牛病に関連して、乳製品は危険ですか?
    A9. WHO(世界保健機関)専門家会議報告によると、動物やヒトの海綿状脳症においても乳はこれらの病気を伝達しないこととされており、したがって、狂牛病の発生率が高い国であっても、乳および乳製品は安全と考えられるとされています。
     
  10. 医薬品(医薬部外品を含む)・医療用具・化粧品から、狂牛病が人に感染することはありませんか?
    A10. これまで国際的にも、医薬品(医薬部外品を含む)・医療用具・化粧品から、人に狂牛病が感染したという報告はありません。しかし、平成8(1996)年4月には英国における狂牛病の発生状況を踏まえて、英国産のウシ等由来原料の医薬品等(医薬品、医療用具、医薬部外品および化粧品)への使用の禁止等を行い、さらに平成12(2000)年12月には、狂牛病が発生している国々および狂牛病のリスクの高い国々からのウシ、シカ、水牛、ヒツジ、ヤギなどの動物に由来する原料の使用禁止、および脳、脊髄、眼、腸など部位について原産国にかかわらず使用禁止とする措置を講じています。
投稿者 Yuki : October 13, 2001 08:55 AM
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