すべての国からの肉骨粉の輸入の一時停止、飼料用・肥料用の肉骨粉等の製造・販売、および肉骨粉等を含む飼料・肥料の製造・販売が一時停止すると、農林水産省からプレスリリースが出された10月1日。この日は肉骨粉の輸入・製造・販売など流通に関係する会社、団体や業界は大いにショックを受け、混乱が生じたに違いない。10月1日の発表から10月4日の実施までの期間はわずか3日間しかなく、10月4日以降は輸入・製造・販売とすべてのルートが一時停止とされたためである。
農林水産省では1996年3月に英国からの肉骨粉輸入を禁止し、同年4月に牛への肉骨粉の使用自粛を通達した。大半の会社や畜産関係者はこの措置に従い、狂牛病清浄国の肉骨粉に切り換え、牛への肉骨粉の使用を自粛してきたことは想像に難くない。しかし、新聞等で報道されているように、「1996年の牛への使用「禁止」後も2000頭以上に使用されていたとみられ、消費者の不安を和らげるため全面使用禁止に踏み切った」(10月1日毎日新聞、原文まま)とのことである。
さてその措置が実施された10月4日から5日目に当たる体育の日の10月8日、近くのスーパーマーケットに立ち寄った。何気なくペットフードの陳列棚に目が行き、いくつかのドライフードおよび缶詰の表示を手に取って調べてみたところ、1種類の国産の犬用ドライフードに、原材料として肉骨粉と表示されたものがあった。その商品の商標は知名度も抜群に高く、TVや新聞等での露出度も高いものである。おそらくこのメーカーでは全社を挙げて、現在、代替原料の手当てに奔走しているに違いない。
但し、犬にはBSEの犬版の海綿状脳症の発生の報告はなく、まず心配は少ないと考えられる。
BSEの専門家である東京大学の小野寺節先生の談話では、
「犬については発生の報告はなく、まず大丈夫といえます。今まではBSEの清浄国で大丈夫でしたが、猫については、国産のキャットフードで肉骨粉が含まれるものは全く安全とは言い切れないのが現状です。ただし危険性はほとんどないのではと認識しています。いずれなんらかの国による規制があると思います。外国産のキャットフードは大丈夫です。」
とのことであり、当面は清浄国である米国からの輸入ペットフードが好まれる状況となるだろう。そして、前述の国産のペットフードも対応を早急に終えて、市場に復帰してくると思われる。次は、消費者であり、飼主である私達が冷静な態度を取る番である。