January 10, 2004

ペンシルバニア大学の取り組み

"自分の犬が、生命を守るために何かをなしたという満足感が、飼い主さんの目に映っているわ"

ペンシルバニア大学獣医学部では、3,000頭以上の献血動物のリストがあり、登録する飼い主の数は年々さらに増えています。
どのようにして始まったのか、ペットの血液バンクに関わる3名の動物看護師さんが説明しています。
(以下、抄訳:Yuki)

「血液を分けてね、ファイドーちゃん(犬の名)。あなたもいつかお世話になるかもしれないわ。」
The Penn Animal Blood Bank(ペンシルバニア大学動物血液バンク)スタッフである3名の動物看護師は、このメッセージを10年間以上も、飼い主さんに訴えつづけている。

The Penn Animal Blood Bankは、ボランティアによる動物献血活動としては米国で最も歴史が古く、献血用の自動車bloodmobileはここだけにしかない(2002年当時)。

動物輸血治療の分野におけるこのチームの先駆的な努力は、国中でお手本となり、2002年にはスタッフがこの業績をたたえられて表彰を受けた。表彰式には、この3名の動物看護師と10名の関係者が出席した。

献血の要望に応じてくれる飼い主のおかげで、大学病院にある献血バンクまたは献血車に連れてこられるイヌ達の献血で、毎年、約2,000単位の血液製剤が集められている。献血車は、4州の動物病院やケンネルクラブを巡回している。

Q. 血液バンクを設立することになったきっかけは?
A. Donnaさん(獣医看護学ディレクター、経歴20年):1987年に血液製剤の必要性に応じて始めました。ヒトで行われている方法をみて、そのコンセプトをイヌに当てはめたのが始まりです。その後、利用可能な血液製剤が多くなるにつれて、使用量も増えて、私たちも多くを学び、1988年に急速に発展しました。 私はこのプログラムを公開し、次の2年間は動物の輸血の必要性について一般大衆を啓発することに費やしました。たいてい最初に言われたのは、イヌに輸血が必要だなんて知らなかったということでした。それが次には、「どうしたら私たちがお手伝いできるの?」ということに変わっていきました。そして、どんどん大きく大きくなっていって、今ではプログラムに3,000頭以上のドナー(献血動物)が参加してくれるまでになりました。

Q. どのようにして血液を集めるんですか? そして集めた後はどうするんですか?
A. Wendyさん(大学付属動物病院勤務、7年): 少なくても、ここ6-7年、1週間に2-4回、計画的にどこかに献血のドライブに出ています。基本的に、ドッグクラブやケンネルクラブに所属している人や、動物病院で勤務している人が、私たちの献血ドライブの予定を立ててくれます。その人たちが私たちの求める要件に基づいて、アポを取り、イヌを集めてくれます。それで私たちは、予定時刻に献血車を運んで、10頭から16頭のイヌから血液を4時間くらいで採取して、持ち帰り、全ての血液製剤を処理します。

私たちはもう今では全血を使うことはほとんどなくなりました。私たちは、赤血球成分、血しょう、他の血しょう製剤に分離して処理しています。

ドライブするのは、ペンシルバニア州、ニュージャージー州、デラウェア州とメリーランド州です。
原則として片道1時間以内としています。これは血液を採取して持ち帰って、同じ日の内に処理して、冷凍する必要があるためです。
また、学部、スタッフ、学生のイヌそして、付属病院内ですぐにボランティアをしてくれる飼い主さん用に、大学内を運転することもあります。

Q. 献血をするために、イヌを拘束しなければなりませんか?
A. Wendyさん: 多くの飼い主はイヌを抱き上げて、手術台の上に寝かせて、イヌの頭側に立ちます。飼い主さんは頭側に立って私たちがイヌを軽く拘束するのを助けるばかりか、顔のすぐ横で、大丈夫だよとイヌに安心させてくれています。私たちが唯一拘束するのは、首を確保するために前肢を少し後ろに固定するだけです(血液は、イヌの頚静脈から採取します)。

献血の後、イヌが目覚めたら、ごほうびとしてボウル一杯の缶フードをあげます。私たちが大好きなのは、何回か献血を経験すると、多くのイヌが献血車の方に駆け寄ってくることです。私たちに会うためにイヌ達が戻って来ると思いたいのですが、実際は・・・

Q. フードをもらうため?
A. Donna: (笑いながら) そう、フードをもらいに来るんです。

Q. この仕事の最も満足できるところってどんなことですか?
A. Donnaさん:私が、この仕事で最も満足できるところは、無事に飼い犬が献血できたときに飼い主さんが見せる顔をみることですね。自分の犬が、生命を守るために何かをなしたという満足感が、飼い主さんの目に映っています。これ以上に良いことを私は他に知りません。

Wendyさん:私にとって、この仕事の最も満足できることは、実際に外で、なぜイヌに輸血が必要かをお教えすることができることです。人々が思いつきもしないような病気で、動物は輸血が必要になるんですから。

Kymさん(大学付属動物病院勤務、6年): ここに来る動物は皆、とても重症で、助けを必要としています。飼い主さんが、口頭であれ手紙であれ、後で、「輸血してくださってどうも有り難う」と言ってくださる。病気だった動物が元気になって退院するのを見るとき、私はとても感動します。

ボランティアで自分のペットの献血を行うことに興味のある方は、Penn Animal Blood Bankまでお電話下さい。


原文はこちら↓
The Penn Current / April 25, 2002 / Staff Q & A: Penn Animal Blood Bank Team

投稿者 Yuki : January 10, 2004 05:18 PM
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